沼南ラジオ工作室2013年10月30日
0−V−3 短波受信機の製作=並四ラジオを短波に改造
       


この再生検波式短波ラジオ0−V−3は、真空管6BA6−12AX7−6AQ5の3本を使い 受信範囲は6MHzから9MHzを受信です。モノラルアンプ付き中波ラジオ(並四)の部材をもとに通信機スタイルにしあげました。 7MHz帯の電信、SSB、AMのアマチュア無線通信をノイズのない、良い音で聞くことができます。



0−V−3短波受信機の製作
コイルは手巻きで、再生コイル付き
       

   

改造前のテストの様子です。中波用コイルを短波用に巻いたコイルに付け替えるだけで短波が受信できるかを確かめました。再生バリコンをそのまま使うために再生コイルも巻きました。そのままで受信できましたが、ダイヤル操作がむずかしいので、バリコンと並列に30PFの小容量のバリコンと減速ギヤを仮付けした状態です。



動作を確認、本格改造開始
バンドスプレッドバリコンと減速器を取り付け準備
       


仮接続のコイルとスプレッドバリコンで短波が受信でき、本格的短波ラジオにしあげる作業を開始します。もともとのオーディオ入力端子やAUX切替スイッチの部分を廃し、そこに減速器(バーニアダイヤルのメガ部分のみ)とスプレッドバリコン(10PF)を付けます。メインダイヤルの目盛板も短波用に付け替えます。


パネル、シャーシ加工
バーニア機構を付けるための加工開始
       


アルミ加工のため、AUX関連スイッチ、端子部分にフリクション型減速機構とスプレッドバリコンを取り付けるためにアルミパネルとシャーシに穴開け加工します。


通信型受信機風に体裁改造
パネル塗装、つまみの目盛り貼り付け。メインダイヤルも短波用に付け替え
       


パネルは沼南(しょうなん)ラジオ定番のグレーに塗装、目盛も作成してはりつけます。右下のつまみがバンドスプレッド部分です。



短波用コイル
再生コイルは調整後、固定します。 
       


コイルはこのように巻きます。もともと中波並四コイルと差し替えるだけなので、再生はカソードタップ式ではなく、再生用コイルを付けました。 はじめの調整時に位置を合わせて固定します。 )


完成した0−V−3のシャーシ
SG電圧調整、アンテナ入力調整のため二つのVRを付け加えました。
       


初めは再生バリコンだけの調整でしたが、再生のかかり具合がスムースでないのでスクリーングリッド電圧調整のVRを付け、微調整できるようにしました。さらに、強過ぎる信号では音がひずんでしまうのでアンテナに直列にVRを入れて、完成しました。AF部分は中波ラジオのままの12AX7と6AQ5の真空管2本です。



真空管1本の再生検波回路
けっこう7メガのアマチュア無線通信が聞こえます。
       


アンテナに20メートルのダブレットを付ければ、電信、SSB、AMともに聞くことができます。ただし、夕方頃、海外放送が入ってくる時刻になると、その混信を受けてしまいます。