デジタルーディオ機器やCDプレーヤなど、イヤホンで聴いていたサウンドを部屋のスピーカで楽しむことができる真空管2本だけで完成する出力2〜3Wのステレオアンプです。 |
シャーシ寸法は幅15×奥行き20センチと小柄ながら深さは後部に電源トランスを取付けるために8センチと少し大き目です。板厚は1ミリと薄く、しなりが心配ですが、左右にネジ止めした木製側板ががっちり補強しています。この側板は、コンパクトなアンプの外観のアクセントにもなっています。
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ヒータは通常2本直列にしてそのままAC100Vで点火しますが、似た回路の別のアンプでノイズに悩まされた時、ヒータを直流点火にしたところ、それがスッキリと消えた経験をしました。以来、その手をよく使っています。ここでもそれに習いました。先に触れた如く、ACによるノイズ、ハムは皆無です。 |
このアンプ、「電子工作マガジン」誌の製作記事用に、安価で作りやすく、しかも一定の真空管アンプらしい音を追求することを目標にしました。 |
電源トランスはこのような位置に取付けることになりました。これにより大幅なシャーシの小型化が実現しています。シャーシの重量配分が後部になった結果、シャーシ正面の電源スイッチはスナップ型だと、オン時にシャーシ前が持ち上がってしまうので、プッシュ型にしてあります。
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■側板加工
前面を斜めカットした側板はこのアンプの体裁に変化をあたえています。素材の板厚は18ミリですが20ミリ以上あったほうが重厚感がより高まるでしょう。 |
配線に使う線はビニール被覆線、スズメッキ線(太さ1ミリ)、エンパイヤチューブ、シールド線、プラグ付きのACコードです。 |
シャーシ上の実体図。左右CHの出力トランス一次、二次端子の様子と、その線がシャーシ内部のどこに接続されるかを示しています。 |
シャーシ上のスペース省略の目的から後部に取り付けた電源トランス、ヒータ端子はAC100Vを整流して直流点火しているので使用せず、その分だけは負荷が少ないですが、もともと50BM8×2のステレオアンプとしては230V 60mAという容量は小さく、しばらく鳴らしているとアツアツになっていました。 |
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