沼南ラジオ工作室2011年10月15日
7メガ用電信送信機の製作=LC−VFOと真空管送信機
ローカル交信の時、簡単な装置で交信できるCW送信機が話題になり、作ってみたくなりました。昔の作りかけの送信機があったので製作してみましたが、まだ完全動作になっていません。 上がS−2001送信機、下がトランジスタアナログVFOです。
CW送信機の製作
ファイナル真空管はS−2001で
6AR5−S2001の2ステージ。簡単だと思っていたのに、自己発振に悩まされましたが段間に急遽、シールド板をたてることで解決しました。段間のバリコンも動作不良の原因で、交換しました。錆で接触が悪くなっていたのです。
CW送信機の製作
LC発振のVFOはトランジスタで
VFOは先日、古いFR400から取り出した部材(ダイヤルギアとLCボックス、発振基板)を利用して作りました。発振コイルは3.5メガ用を新たに巻きました。プリント基板上の部品はすべて付け替え、LCボックス内に収納しました。トランジスタは手持ちの関係で2SC1815です。外側の基板は今回新たに作った1TR(これも2SC1815)のドライブ段で、ここで3.5メガを7メガに逓倍しています。 1時間ぐらい電源入れっぱなしにしないと周波数変動がおさまりません。まだ研究が必要なようです。
CW送信機の製作
ベニア板パネルのVFOが完成
2SC1815を3個使ったVFOは、終日電源を入れっぱなしにすることで、なんとか短い交信の間ぐらいは使えることがわかりました。もともと自作真空管ラジオのシャーシを流用しているので体裁もそのまんまで、ベニア板のパネルに木製キャビネットです。でも内部は金属シールドされているので大丈夫です。スピーカ穴のあとは出力調整バリコン、。ボリウムのつまみは電源スイッチになっています。ダイヤル目盛り盤は紙にプリントしてセロテープで貼り付けました。
CW送信機の製作
SWLラジオを加えてCWシャック完成??
これで交信に使えるのだろうか? いつもはSWL用に使っているLA1600のCW/SSBラジオを受信機として、CWシャックを設定してみました。周波数カウンタは周波数変動を監視するために使います。 残念ながら、このシステムで相手局にゼロインすることは至難の業でした。選択度も問題外。数局の信号を耳フィルタで聞き分けられなければなりません。
CW送信機の製作
FT747を受信機としてひとまずCWシャックに
送信機も大切ですが、正しい交信はまず受信機ありきだ、ということを改めて思い知らされました。とりあえず、FT747のマイクを封鎖して受信用に設置しました。これで何とかCW交信の可能性が出てきました。送信機ファイナルは、へたっていたS2001を6146に差し替えて出力約5ワットです。リレーでカソードをキーイングすると同時に電子ブザーでサイドトーンを出しています。これは7メガ用ですが、他の周波数帯へも拡張を検討しています。(2011年10月27日)
あれから約1年ーーー2012年
10月のCW送信機
周波数安定化はDDSーVFOで
その後、VFO周波数安定化をしなければ、他のバンドへの拡大どころのさわぎではないことを知らされ、いくつかVFOを製作したものの、よい結果を得られず、結局ウエーブ電子のDDS−VFOのキットを製作するはめになりました。いままでのLC−VFOをばらして、そのシャーシ上に製作したVFO基板をのせます。シャーシの裏にはミズホ通信の1W電信送信基板を入れて、これで1W電信送信機(エキサイター?)になります。真空管電信送信機とはいえ、肝心のところは半導体でかためることになってしまいましたが、こうしてようやく一応実用的な周波数安定度を確保することができるようになりました。
1年かけてようやく完了
7メガ真空管送信機のレトロ風電信局シャック完成
受信機は、DDS−VFOを局発にしてICラジオや真空管ラジオを試しましたが、最終的に安心して受信できる
FT−747に戻しました。 送信機は、エキサイタ(DDS−VFO)側でキーイングするので、ファイナル(6146/S2001)のSGにクランプ管として6AQ5を入れています。プレート電圧を上げることで出力は15ワットまでアップしました。最後に送信機、VFO、アンテナカップラ、それぞれを当工作室定番の自作木製キャビネットに納め、レトロな雰囲気のシャックとなったので、1年前、ローカル各局との交信の中で話題となった「真空管自作電信機を作ろう」のテーマにそって進めてきた一連の電信機製作は、これにてひとまず完了とすることにしました。(2012年10月1日)
7メガ真空管電信送信機の回路
変調機をつければAMも出せます。
真空管電信送信機の質問をいただいたので、回路図を掲載します。
(2014年7月22日)。
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