沼南(しょうなん)ラジオ工作室 「電鍵」工作日誌 2019年1月

=== (■■12)かまぼこ板 縦振れ電鍵2019−1号 ===
           




□(■■12−1)電鍵の原点、木製縦振れをかまぼこ板で作成 □


毎年正月には何枚かのかまぼこ板がまとまって出るのでそれをもとに、かまぼこ板電鍵を各種作るのを楽しみにしていました。今年、2019年の正月、かまぼこ板は小さいのが2枚と頂き物の細長いのが1枚でした。
 バグキーや変わり型電鍵ばかりだったので久しぶりに、「原点」に戻り、縦振り型を作ってみることにしました。それも、木目を活かした味のあるものを! もちろん、打鍵感覚も大切です。
 完成後の形はこのようなものです。



素材はかまぼこ板と端材。これらで木製電鍵を作っていきます。
       




□(■■12−2)3種類の木ぎれ。つないだり、切ったりして、パーツにします □


 電鍵の素材です。かまぼこ板は小田原の「丸う田代」。自分の名字と同じで愛着がありますが何の関係もありません。長さ9センチで、普通の12.5センチぐらいのものより短いので二つをつなぎます。そうすると今度は長すぎなので、適当な所で切り、余った部分を軸受けカバーの部分に使用します。
細長い方は頂き物のかまぼこの板。特に焼き印の銘はありません。厚さ1センチぐらいなので、アーム部分に使います。奥の角材はホームセンターで安売りしていた端材。これを削ってツマミにします。





小さいかまぼこ板2枚を接着してまずベース部を作る
       



□↑(■12−3)2枚の板に木工ボンドを塗り、はたがねでしっかり抑えて一体化 □


この電鍵の土台となる「丸う田代」かまぼこ板、木工ボンドでつなぎ、はたがねでしっかり圧着し一体化します。
 2〜3時間置けば頑丈になるのでその間に木ブロックを四角に切り、「つまみ」作りの作業を行います。つまみ作りは、別の独立した「つまみの製作ページ」に掲載します。  




素材の木を目的のパーツにしあげていく
       



□(■■12−4)接着したベースから軸受け側面部をカット。アーム部も加工中 □


 一体化した土台のかまぼこ板は長さ18センチ。3センチ分切り離し、15センチとします。切り取った3センチ×5センチをさらに半分に切ってできた二つの3×2.5センチ角を軸受け部のカバーにします。
 おおまかにできた部材を並べてみます。ツマミはまだ半完成の段階でマッシュルーム形状。さらに削ってスマートにします。



軸受け部分を仮止めして動きを確認
       



□↑ (■■12−5)コイルボビン固定用のL型金具を使っています □


最も大切な軸部分は、コイルボビンを固定するL型金具を使います。二つのL型仮金具の間にφ3ミリのネジを渡し、そのネジにアームを通し、アーム両端からナットで締め付けます。
 強度としては、たよりない感じですが側面に板を付けることで補うことにしました。
 仮に取り付けて、アームの動きを確かめています。




アーム部をノコギリで整形
       



□↑(■■12−6)のこぎりで軸部分以外を細くしていく □


 アーム分の動きが確認できたので、軸部分以外は1センチ角になるようにノコギリでカット。このあとヤスリとサンドペーパでしあげ、バネや接点のネジ穴をあけていきます。



アーム部の組み立て
       



□↑(■■12−7)アームに取り付けた振動幅調整、バネ、接点の状態 □


 形を整え回転軸に取り付けたアームを横から見たところ。左から振れ幅調整ネジ、引きバネ、回転軸、接点です。接点は上からφ3ミリのネジ、下の受け側は厚さ5ミリの金属片。これは、かつてのコンピュータメーカ、「WANG」のペンダントです。



操作機構部の仮組立、調整はこれから。        



□↑(■■12−8)機構部分を仮に取り付けて動きを見る □


各パーツを付けたアームを軸に取り付け、リード線引き出し用の端子を付け終わったところです。整形が終わったつまみをこれから取り付けます。



軸受け部分側面に仮の保護カバーを付けて体裁確認
       



□↑(■■12−9)低周波発振器につないで動作を確認しながら調整する □


操作に関係する部分の取付は終わり。ワニグチクリップのコードで練習機につないで音を出しながら振れ幅と接点間隔を調整。
 軸受け部分の両側に保護カバーの四角形木片をかまぼこ板裏側から木ねじ止めしたところ。
これで一応の形になりましたが、四角の木片部分はもう少し体裁良くしたいところです。



自作かまぼこ電鍵の原点にもどって、
ひさしぶりに縦振型1号     

□↑(■■12−10) 四角かった軸受けカバーを削って丸く。これで体裁も完成 □

軸受け部の四角木片の角を削って丸くし、土台の下に薄い板を張り付けて安定化させて2019年の新年1号、白木の縦型電鍵完成。
カチカチという接点音が軽めで、しっかりした手応えにやや欠けるのが少しきになりますが、体裁的には満足です。

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