□(★★1)1号に続き2号製作 □
2019年の正月、新しいかまぼこ板を手にして、久しぶりに基本的な形の縦振れ電鍵2019−1号(写真奥)を作りました。しあがり外見には満足したのですが、軸受け部の脆弱さと打鍵を受け止める手応えの軽さが気になりました。それを解消する目的で早速2019−2号(写真手前)を製作。
□(★★2)かまぼこ板にベアリングをはめ込む穴をあける □
ベアリングは以前、回転式キー自作のために用意した直径32mmのもの。この縦振れ電鍵の軸受けとするには大きすぎるのですが、手許にある部材だけで作るにはこれしかない。 かまぼこ板を4.5cm角に切り、ボール盤を使ってくり抜き、はめ込みます。
□↑(★★3)かまぼこ板を少し削って、ベアリングの枠を沈めてみたが、、、、。 □
この電鍵サイズに対しては大きすぎる。軸位置が高いのでアームの位置もかなり高くなってしまう。土台を少し削ってみたが、まだ高い。そこでこの後かまぼこ板をくり抜いて軸位置を最大限下げることにします。
□(★★4)土台をくりぬき枠を沈め、丸く整形 □
土台のかまぼこ板に軸枠がすっぽりはまるように、長方形にくりぬき、はめ込むと軸の高さもちょうど良くなりました。角張った枠ではごついのでベアリングの曲面にあわせて丸く削る。 手前はこれから加工するアーム用木片。アームの底面と土台のかまぼこ板の間隔が1センチになるように切っていくのですが、問題はどのように軸にしっかりと固定させるか。まずベアリング中央のφ12mmの丸穴にピッタリの丸ナットをはめ込んでφ5mmのネジを通します。
□↑ (★★5)アーム、つまみとも整形 □
これでベアリンク軸を埋め込んだ基台およびほかのパーツ一式が揃う。アーム、つまみともノコギリで形を作り、木工ヤスリとサンドペーパでしあげ。左から2つめの引きバネのバネ圧調整ネジはIFTのケース固定ネジ。接点となるタクトスイッチは2.5センチ角の穴あき基板上にハンダ付けし、木ねじで土台のかまぼこ板に固定します。
□↑(★★6)左から振れ幅調整、引きバネ、接点間隔調整、つまみ □
アームを軸に取りつける前に付属ネジ類を付けておきます。振れ幅調整ネジはφ4mm、長さ35mm、上下のナットの位置で調整。引きバネ圧調整は前述のごとくIFTの固定ネジを利用。バネは糸かけダイヤルのテンション調整用。ツマミの右のネジがタクトスイッチの接点間隔調整用。
□↑(★★−7)二つのベアリングの狭い間隔にいかにアームを固定するか? □
軸受けとなるベアリングの取付けはできました。二つのベアリングの間の幅は16mm。そこに10mmのアームが入るので左右3mmづつしか余裕がない。しかもベアリングは基台にボンドで固定済みなのでどのような手順でアームを付けるか、ちょっとしたパズルになりました。
□↑(★★8)取付け方法を図で示します。□
先にベアリング部分を固定してしまったのできっちりとアームを軸に固定するのが難しい。考えた末、図のような形で取付け、二つのナットでアームを挟み込むように固定することで解決。右側ベアリングの軸の丸ナットは瞬間接着剤で固定し、左側から丸ナットと40mmのビスを差し込み、途中で8mmナット→アーム→8mmナットを通し、右側のベアリングの中心軸にネジ込む。では、アームは軸となるビスにどのように固定するか?
□↑(★★9)これでアームを軸となるビスにしっかりと固定できる □
ベアリング固定枠とアームの間隔は左右ともに3mm。その奥にアーム固定用ナットがある。そこで、約1mm厚の鉄板(PCのスロットまどのカバー)を加工して8mmのスパナを作成。これをアームとベアリング枠の間の隙間に差し込んで8mmナットをギューッと締めつけることでアームはがっちり固定されました。
□↑(★★10)強度となめらかさが確保され、打鍵にも反動が感じられる □
アームを取り付け、2本の細ネジと小基板からなる「接続端子」と接点の「タクトスイッチ」の間を結線して完成。基台はかまぼこ板のままにして底に小さいゴム足をつけただけながら、ベアリング軸によるなめらかでしっかりした振れとタクトスイッチのクリック感が適度な反発を産み出して、短点の連続も楽に出すことができるので自分としては打ちやすい縦になったと思います。