沼南(しょうなん)ラジオ工作室 電鍵自作研究 

=== (6)リードスイッチ複式キー(1号)
2016年7月16日 ===
   

接点のノイズ問題をこれで解消? 
       




自作バグキーの接点にリードスイッチを使ったら、低周波発振器につないでもノイズが出ないことが分かりました。きっかけは、先日JH1MMW局のリードスイッチ式バグキーを見せていただいたこと。さらに、同局から『こんどはリードスイッチを使った複式キーを考えている』との意向を聞いたので、それなら、私も、、、。ということでさっそく着手。
 例のごとく、かまぼこ板の上で試行(左)後、作品版製作(中央)、そして改造を何回か繰り返し、最終版(右)になりました。





 まずは、2枚の磁石と二つのリードスイッチで
       



□↑ レバーは0.5ミリの薄いアルミ板。両側に磁石 □


正式版作製前の試行時、レバーは0.5ミリ厚と薄いアルミ板1枚でしたが、柔らかすぎるので作品版では支点部はそのままとして、手前部分は0.5ミリの3枚重ねに。直径2センチの磁石を両側に貼り付けて、左右のリードスイッチをオン/オフすることにしました。
 リードスイッチは自作バグキーにも使っているガラス管封入型ですが、引き出し線に無理な力が加わると、すぐガラスにひびが入ってしまいます。そこで、板切れに錫メッキ線を固定してそこに半田付けしました。これは、バグキーに使った時の失敗を反省してのこと。





 最初はこの磁石2枚型で
       



□↑ リードスイッチは小型基板の裏側に □


最初のリードスイッチは、以前、電子工作で使ったもので、接点の容量が大きいですが、磁気に対しての感度? はあまり大きくないようで、磁石をかなり接近させないと動作が不安定です。結果、写真のように磁石にべったり張り付くような形になりました。
 でも一度設定すれば以後、問題ありません。支点の0.5ミリのアルミ板のせいか、ともて軽く操作できます。手前の二つのねじは左右の振れどめです。
端子部分は3本独立して引き出し、複式とエレキー用パドルそれぞれにスイッチ切り替えで対応できるようにしました。





磁石を1枚にして新しいリードスイッチに交換
       



□↑ 感度が高いリードスイッチ、向きや間隔の調整が微妙 □


この複式キーができた直後に、リードスイッチ関係でたびたび登場のJH1MMW局来訪。この複式キーその他のキーのご意見を伺ったりしました。同時に同氏がまとめて仕入れたというリードスイッチを分けていただきました。
 いままで私が使っていたのより小型で、磁石を近づけてみると感度がとても高く、位置、角度で動作点が変化します。
  同氏から、磁石は2枚なくてもよいのでは? 1枚にできないか? と指摘され、さっそく、新しいリードスイッチと一つの磁石を使って改造しました。  アルミ板に丸穴をあけ、小さい磁石をはめ込み、リードスイッチは縦に置く形にして、位置調整を行っています。





リードスイッチ複式キー1号の最終形
       




□↑ とても軽い操作感覚 □


  新しい、小さなリードスイッチと磁石1個に改造した複式キー。軽い操作感覚や練習用発振器につないだ時のノイズの無い点は、改造前と同じですが、小さな磁石1個ですますことができたのは進歩でした。
 そのためもともと軽いレバーがさらに軽くなり、木片で作ったノブも特に小さくしてあることから、とてもとても軽い感触で使える複式キーとなりました。



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