沼南(しょうなん)ラジオ工作室  2016年 9月
===(11)回転型複式電鍵 を試す===
           




□2016年ハムフェアで触ったオリジナル回転式電鍵に触発される □


JAΦPX斎藤氏発明になる回転式電鍵を初めて見たのはたしか、2014年(平成26年)8月のハムフェア和文電信同好会の懇親会でした。ぐるぐる腕と手首を左右交互に回して複式的に符号を出す・・・とのこと。 複式なら自信があったので、触らせていただきましたが、残念なことにうまく使えませんでした。
 今年、2016年ハムフェア2日目の会場で 斎藤氏の最新回転式を拝見しました。今度は、腕を回転させることで複式と同じような感覚で操作できました。符号がちゃんと出せました。 

会場ではたくさんの方がその回転式を試されました。2日めのブース撤収前、「来年はみんな、それぞれの回転式を持ち寄ろう」という斎藤氏の言葉とともにその場で 斎藤氏の回転式を操作されていた皆さんとお別れしました。

 そんなわけでフェア後、さっそく試作したのがこの回転式です。
 斎藤氏オリジナルは回転部分にベアリングが使われていますが、私は仮製作のつもりで糸かけダイヤルの軸部分を使ってみました。なんとか使えそうな雰囲気です。



回転式 複式電鍵の試作。 回転部分は糸かけダイヤルの軸を利用
       




□↑ 回転軸と接点部の様子 □


 ベアリングはなし、何かや回転するものはないか? これまで各種製作した複式やバグキーの軸部分が使えないか、壊したボリウムの軸や、バリコンの軸を試した結果、一番簡単な糸かけダイヤルの軸にしました。回転はややスムースさを欠きますが、KURE5−56の一吹き! でなめらかになりました。KURE5−56は時々吹き付ける必要はあるかもしれませんが、試作なのでよしとしました。
 結構軽く回転してその先のリン青銅の帯をねじることができます。





レバーを左右に回転することで左右の接点に接触
       



□↑ 長めのねじをL型金具で固定。左右に回転することで交互に接触 □


 接点部分の様子です。手前のレバーを回転させることでリン青銅の帯がねじれ、左右の接点に接触します(実際にねじの先端が振れる部分の片側は、回転を伝えるアルミ板ですが、これも、仮の試作ということで・・・。)。レバーを離せば、リン青銅自体の弾性で中立するのですが、使ったリン青銅の厚みが0.2ミリしかないので、戻る力がやや足りない感じです。




GMO流「回転式複式電鍵」を横から見る。とてもシンプルです
       



□↑ 自作回転式 複式キーの軸固定部とつまみの形 □


横から見たところです。構造が簡単にわかります。つまみは、軸の部分にアルミ片で作った固定金具をねじ止め。そこに左右から木片で作ったレバーをねじ止め。下の部分を下から腕を左右に回転させながら親指、人差し指で左右に回転するように叩きあげます。土台はもちろん、しょうなんラジオ工作室の定番、「かまぼこ板」です。




リード用端子を付け、重りの上に固定して。実際の電信運用。「GMO流」と銘々? 

       




□↑ 普通の複式と同じ感じの符号が出ているのか?  □


手首と腕の操作は回転ですが、左右の接点を交互に叩き、符号を出すところは、複式電鍵そのものです。最初はやはりとまどいましたが、長年複式を使ってきたので、今ではそれほど違和感なく操作できます。普通の複式では、符号が粘らないように注意して腕を大きく左右に振るようにしてきました。この回転式の場合のそれは、大きく手首を回転することになります。
 JA1GMOのコールサインからとって、「GMO流」と勝手に銘々しました。

使い始めたばかりなので、まだ回転式の効果のほどはわかりませんが、来年のハムフェアをめざしてさらに改良をしていきたいと考えています。 (2016年 9月 5日 記)

■YouTubeにこの電鍵の動画をアップしました。(参照後このページには使用ブラウザの「戻る」(←)機能で戻ってきてください。)↓↓
■YouTubeアップ動画を→□見る。 



工作室に戻る  ←前頁(10)自作4号バグ 次頁(12)かまぼこバグ2号 電鍵一覧